Likelyレビュー

買ったものを丁寧にレビューしていきます!たぶん。

ネックスピーカーの比較(AT-NSP300BT & SRS-NS7)

ネックスピーカーを2つ買ってみたので、比較しつつレビューしてみます。

1つはオーディオテクニカの「AT-NSP300BT」、もう1つはソニーの「SRS-NS7」です。
価格帯もターゲットも異なるので、軽自動車と高級車を比べるような感じになってしまいますが。

 

そもそもネックスピーカーのメリットは?

利用シーンによって比較対象が変わってくると思います。
端的に書くとこんな感じでしょうか。

イヤホンやヘッドホンと比較して

  • 長時間つけても耳が痛くならない
  • 耳に優しい?(特にカナル型は密閉されることで害があるとか)
  • 音質の向上(金額によるけど)
  • 呼びかけられても気付ける

オーディオシステムと比較して

  • 格安でサラウンドが楽しめる(製品次第)

装着感

AT-NSP300BT

とても軽いです。何時間装着していてもつかれることは無いと思います。
これはメリット。

SRS-NS7

重いです。今売っているネックスピーカーで最重量クラスだと思われます。
私は割と体格がよい成人男性ですが、これで映画一本見たあとには肩に疲労感を覚えます。

音質

AT-NSP300BT

見た目から予想される通りの音質です。スカスカというか。
ですが音はちゃんと左右から聞こえるので、映画の戦闘シーンなどはステレオ感がとても感じられます。スカスカですけど。

SRS-NS7

普通の音源を聞く分にはそれほど感動はありません。もちろんスカスカではなく低音も感じられるので悪くはないのですが。

真価を発揮するのはBRAVIA XRシリーズと組み合わせて「360立体音響(360 Reality Audio)」を聞くときです。
初めて5.1chのサラウンド環境を構築したときの感動を思い出しました。スピーカー並べたり配線に悩むこと無くワイヤレスで同等のサウンドが楽しめます。

スピーカーセットに比べれば金額も安いので、まさに貧民のためのサラウンドシステム。

低音を出すときは本体が震えるので、人によっては気持ち悪いようです。
家族はこれがイヤで使わないと言っていました。
店頭で一度試すことをおすすめします。

iPhone、iPadとの接続

AT-NSP300BT

問題なく接続されます。
本商品は子供の動画学習用を想定しているようで、耳元で再生されるため聞き取りやすいです。

SRS-NS7

こちらも問題なく接続されます。
Apple Musicの空間オーディオ対応コンテンツもいい感じに再生してくれるのかなと思っていましたが、そうではありませんでした・・・。
360 Reality Audio対応の配信サービスがあるので、それを契約しないとダメみたいです。
Amazon music Unlimitedには対応コンテンツがあるみたいですが契約するぐらいならAirPods Proで空間オーディオ聞けばいいかなっていう感じ。

テレビとの接続

AT-NSP300BT

Bluetooth対応のテレビなら直接接続できます。
ただ、この機種は同時に1台しかペアリングできないのか、iPhoneなどとペアリング済みの場合は一度解除してからテレビとペアリングすることになります。
ちょっと現実的ではないですね。

SRS-NS7

テレビの光デジタル出力をトランスミッターに接続し、そこからBluetoothで接続されるようです。
もしSRS-NS7をiPhoneなどとペアリングしても、トランスミッターにあるボタンを押すことでテレビとの接続に切り替えることができます。

Zoomで使ってみた

エンターテイメントだけではなくビジネスでも使ってみました。

AT-NSP300BT

使ってはみたものの、音質がいまいちですね。安いビジネスPCのスピーカーよりはマシですが、それまでずっと使っていたAirPods Proと比べるとどうも聞きにくい。
2度と使うことはなかったです。

SRS-NS7

こちらは高級品だけあって、特に問題ないです。相手の音声が後方から聞こえる感じがしますが、慣れですね。
長時間の打ち合わせはイヤホンやヘッドホンだと耳が疲れるので、ネックスピーカーを使っています。肩が疲れますが耳が痛くなるよりはマシです。

ネックスピーカーのデメリット

さて、最後はデメリットです。

音が漏れる

個人用のサウンドデバイスですが、構造上どうしても音が漏れます。

ネックスピーカーを装着している本人が大音量に感じるぐらいだと、周りにもまあまあ聞こえてます。
電車で「こいつ・・この音量で聞いてて耳大丈夫か!?」っていう人がたまにいると思いますがそんな感じです。

頭を傾けると最適な音場が崩壊する

首を鳴らそうと頭を傾けたり、呼びかけられてそっちを向いたりすると、音のバランスが崩壊します。
しょうがないんですがちょっと気になってしまう。
耳との距離をリアルタイムで測って音場調整してくれるネックスピーカーの開発が待たれますね。

肩が疲れる

軽いネックスピーカーなら良いですが、音質重視の重たいやつはやっぱり疲れますね。じわじわと。

複数人楽しめない(がんばれば克服できる)

賃貸マンション住まいでも家族みんなで夜に映画を爆音で見たいとかいう要望もあるかもしれませんが、ネックスピーカー1台でまともに聞けるのは一人だけです。

SRS-NS7など、トランスミッターが介在するタイプなら、光デジタル出力を分岐してトランスミッター2台に信号を送信、2人で楽しむ・・・ということも可能らしいですが。
結構おカネかかりますね。

こんな商品ですね。オーディオスプリッター。

外で使えない

そこそこの値段がするのに、使えるのは基本的におうちの中だけです。
通勤電車で使おうものなら白い目で見られると思います。
ノイキャンがないので騒音環境下での使用はそもそも向いていませんが・・・

まとめ

AT-NSP300BTはあんまりおすすめできません。
「イヤホンやヘッドホンはイヤだけど音楽を聞きたい、音質は問わない」という方向けですね。

SRS-NS7はBRAVIA XRシリーズをお持ちの方なら買いだと思います。
ドルビーアトモス対応のコンテンツは本当にすごいです。
逆にBRAVIA XRが無い、買う予定もない場合はおすすめしづらいですね・・・音質にこだわりたいということならちょっと安めのSRS-WS1が候補になりそうです。